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SMAFで作る着信音−デイブ・ブリストウ
Dave's Ringtones for SMAF Vol.4
はじめに
第3回は、FM音源の理論について、詳しく説明しました。図や練習課題などがたくさん出てきて、かなり大変でしたね。しかし、そうして苦労して得た知識が、MA音源LSIのサウンドデザインの方法を習得する上で、重要になってくるのです。

サウンドデザインを全て終えたら、MIDIプログラミングを上手く活用しながら、慎重にいくらかオーケストレーションを施すことによって、サウンドに一層の深みを与えることができます。そこで今月は、MIDIプログラミングそのものを利用して、音色や着信音サウンドを操作したり、改善したりする方法に的を絞ります。理論など面倒な話は、今回は止めにしましょう。サウンドを操作するためには、特にMA音源でのサウンドづくりに適した、いくつかの簡単なSMF のテクニックを使います。これらのテクニックは、携帯電話端末のオーディオシステムでも同じように効果を発揮します。けれど、最終的な判断を下すのは、自分の耳であることを忘れないで下さい。今回も目の前にある素敵なスタジオモニタのスイッチを切って下さい。サウンドサンプルのファイルをチェックする際は、できれば、携帯電話端末の小さなオーディオ空間に自らを没頭させましょう。

サウンドサンプルは全て、同じやり方で作ります。まずSMAFファイルを聞きます。SMFファイルと音色ファイルのふたつからSMAFファイルを再構成し、どうなっているかをチェックします。音色ファイル(.vm3ファイル)はひとつだけで、全てのサンプルで共通して用います。


Art4Examples.vm3
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ほとんどのサウンドサンプルでは、SMAFファイルのはじめの部分に、全く効果を施していない音符(またはフレーズ)が入っています。少し間をおいた後、設定された効果入りで、その同じフレーズが繰り返されます。
音符を用いて音質を強める
FM音源でベル音を創り出すのは簡単ですが、更に質感を増す方法として図右下辺りに例示してあるノートデータの集まりを加えると良いでしょう。このノートデータの集まりは、和音というよりも音程感のあまり無い1つの音の束として聞こえます。サンプルをチェックしてください。


Ex1:BellTone.mmf
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Ex1:BellTone.mid
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プログラムの切替えで、新たな音色を創る
プログラムの切替えを素早く繰り返すことで、フィルタースイープ効果や典型例なサンプル&ホールドフィルター効果を出すことができます。最初のサンプルでは、音色が次々と変化します。アタックタイムとリリースタイムを長く設定することで、音色と音色の境目を"ぼかして"います。音色の重ね合わせができるように、ふたつの異なるトラックを用いて、プログラムを交互に切り替えます。次のサンプルは、もう少し、分かりやすいでしょう。音符が全て短いため、音符と音符の間に、別のプログラムを散りばめることができます。関連するセットの中から異なる音色を呼び出しながら、プログラムを切り替えると、フィルターでカットオフ周波数をランダムに切り替えたかような効果が得られます。

Ex2:FilterSweep.mmf
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Ex2:FilterSweep.mid
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Ex3:FilterTones.mmf
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Ex3:FilterTones.mid
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音符の連射で、新たな音色を創る

電話の"ベル"音を創るには、音符を機関銃のように次々と繰り出す手法が、最も効果的です。次のふたつのサンプルは、それぞれ別の音色を使っています。どちらもやり方は同じで、"チリン"という短い音を次々に出して、"ベル"音を創り出しています。

Ex4:NoteBell-1.mmf
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Ex4:NoteBell-1.mid
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Ex5:NoteBell-2.mmf
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Ex5:NoteBell-2.mid
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コーラス効果を生み出す

コーラス効果を加えると、サウンドを大きくすることができます。携帯電話端末の場合でも、同じように役立ちます。実際には、ひとつのサウンドだけを発音させるのではなく、複数のサウンドを重ねるようにします。トラックをコピーし、(ピッチベンドによって)軽くデチューンさせれば、コーラスのような幅を感じさせる効果を創り出すことができます。次のサンプルでは、"幅の広い"コーラス効果を得るために、各トラックのパンをかなり左右に広げて設定しています。

Ex6:ChorusGtr.mmf
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Ex6:ChorusGtr.mid
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Bエコー効果を生み出す

エコー効果は、標準的なテクニックで、使うのも簡単です。エコーをかけようとするトラックを新たなMIDIチャンネルにコピーし、150〜250 ms程度遅らせて発音させます。ボリュームは、コピー元のトラックの約60〜75%に設定します。この操作を繰り返すと、より深みのあるエコーを創り出すことができますが、自然なエコーあるいはアンビエントな効果を感じさせるには、通常は二回で十分です。モノラルの機器の場合は、特にこのことが当てはまります。MIDIチャンネルに余裕があるときは、違うチャンネルを用いることで、常により良い結果を生み出すことができます。ひとつのMIDIチャンネルだけでも、ベロシティ(強さ)値を下げれば、エコーは創り出せます。しかし、音と音とが干渉してしまう危険性が高く、パンを広くとることもできず、またコントロールや編集も一層難しくなります。

Ex7:EchoFlute.mmf
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Ex7:EchoFlute.mid
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これらのテクニックは全て、MIDIプログラミングの世界では、かなり標準的な手法です。しかし最近は、デスクトップ型コンピュータにおいてDSPパワーも利用できるようになり、つい忘れてしまいがちです。しかし、細部にまで注意を払わなければならない着信メロディの世界では、これらのテクニックが今でも大きな効果を発揮します。今回楽しく復習したテクニックを、着信メロディの作成に活用していただければと思っています。次回は、MAシリーズのシンセサイザーに話を戻し、ボイスエディット画面の中のPCM音源の役割について説明します。
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Copyright(c) 2008 Yamaha Corporation. All rights reserved.
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