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SMAFで作る着信音−デイブ・ブリストウ
Dave's MA-7 Tips Vol.4
前回までの連載記事で、MA-7のいくつかの具体的な機能、つまりエフェクタ、3Dポジショニング、およびシンセサイザの新しい音色作成機能について説明しました。総合的に見ると、MA-7は、オーディオ・ストリームの同期を含め、シンセサイザの音色の作成から各種エフェクトをつけた最終的な作品の完成に至るまでの、電子音楽制作の全ステージをサポートする完成度の高いミニ音楽制作スタジオであることが分かります。

着信メロディの作成が、時間に迫られたあわただしい作業となることは珍しくありません。このような状況では、コンテンツの作成プロセスができる限り円滑で効率的なものであることが求められる一方、MA-7制作スタジオに装備されているユニークなオーディオの利点を十分に活用したいという欲求もあります。

制作プロセスを効率よくするための1つの方法として、制作方法を他の開発ツールと比べてみるというやり方があります。そこで、この記事では、MIDI、音色、3Dポジショニング、エフェクトを使用し、オーディオ・ストリームを追加して、"The Whole Enchilada"というシンプルな着信メロディを作成しました。以下にその作業プロセスを説明します。
ステップ1 - 多くの曲にうまく活用できるベーシック・ライブラリを作成する
私がMA-7で着信メロディを作成するときには、いつも自分の"New Song"ライブラリ、つまりプロジェクトから始めます。このライブラリには、音色バンクが数個と、通常のオーディオ・クリップがいくつか、それに、特殊3Dパターンとエフェクトも複数含まれています。良いライブラリを1つ作っておくと、非常に多くの着信メロディのそれぞれのニーズを満たすことができます。

音色 - 私は、自分のベーシック・ライブラリに、GMの代わりになる2つのバンク、メカニカルな、またはパーカッシブな効果音バンクおよびPCM音色バンクを用意しています。"Send Selected Voice Message"機能を使用すれば、オーサリング・ツールのRAMサイズが超過するのを防ぐことができます。また、ライブラリには、現在作成している音楽の微調整用に新しい音を追加するための空き領域が必要です。このようにして、ライブラリが出来上がり、"リソース・コンテナ"としての用途が広がっていきます。サンプルとして置いたプロジェクト・ファイルに含まれている豊富なFM音声のセットは便利です。

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オーディオ・クリップ - 前述の有用な音色をコレクションとしてまとめておくとともに、オーディオ・クリップも保存しておくと便利です。通常は、短い効果音や音声クリップが一般的に効果的で、多くの曲で使えます。ここで紹介するダウンロード用のプロジェクト・ファイルには、例としてステレオドップラーサウンドが1つだけ含まれています。

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これまでのところ、私はエフェクトの設定と3Dパターンの保存に関して、あまり慎重でなかったと言えます。それでも、やはり一般に役立つと思われる3Dパターンがいくつかあるので、これからはコレクションが増えることにもっと慎重を期そうと思います。
ステップ2 - MIDIデータを作成する
適切なテンプレートMIDIデータを使用して曲の作成を始めると、特に、シンセサイザが広範囲のコントローラに対応するMA-7を使用している場合、大きな時間の節約になります。セットアップ小節を作成して、少なくとも以下の項目を初期設定すると良いでしょう。

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(音量は通常100前後に設定します。この図では60に設定されていますが、これでは少し低過ぎると思われます。)

私が着信メロディの作成を始めるときには、新しい音色を最初から作るか、既存の音色を修正するかして、音色を編集したいと必ず考えます。少なくとも、気に入ったものはベーシック・ライブラリに追加することになりますが、この段階では、ライブラリに保存してある音色を選択して、4、5本のトラックに着目し、着信メロディの基本的な部分であるMIDI側の制作を始めます。

トラックごとの音色を決め、バンクの一番上を右クリックして"Send Selected Voice Message"機能を使用すれば、個々の音色をMIDIシーケンサから鳴らすことができます。これによって、"RAM size overflow"が避けられます。音色を仮に決めたら、シーケンサでのMIDIデータ作成作業に集中できます。曲作りが90%程度できたら、キュー・ポイントのスタートとストップを設定して、その後で.MIDファイルを保存します。
ステップ3 - ATS-MA7-SMAFを使用して作成を続ける
この時点で、ATS-MA7-SMAFに焦点が移ります。まず、.MIDファイルをインポートしたら、コンテンツ・ファイル、つまりプロジェクト・ファイルを保存します。最終的なSMAFファイルのエクスポートの前に、ATS-MA7-SMAFを使用して実行できる次のような5つのプロセスがあります。
  1. エフェクタの選択と追加
  2. 3D パターンの追加
  3. オーディオの追加
  4. 最終的なミキシング
ATS-MA7-SMAFに特有のこれらのタスク以外に、私はいつもMIDIレベルで自分の曲に多少磨きをかける必要を感じます。Voiceタブのタイトル行を右クリックすると表示される"Send assigned Voice Message"機能を使用すると、シーケンサからのモニタリングができます。1つ覚えておかなければならない重要なことは、MIDIファイルに加えた変更はすべて保存し、"Replace SMF"コマンドを使用してこのファイルをATS-MA7-SMAFにインポートし直すことです。ダイアログが表示されたら、すべて"Retain"が選択されていることを確認します。

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MAに特有の編集タスク:

曲の途中でエフェクト設定を変更することはできますが、今回は使用していません。この場合、"Contents"ウィンドウの"Effect"タブのリストの一行目に登録されたエフェクトが、曲中のデフォルト・エフェクトです。

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ここでエフェクトを設定することは、シーケンサに戻ってMIDIデータを改良したり変更したりするときにそのエフェクトが聞けるため、重要な作業です。エフェクト・データをライブラリから直接送信すれば、エフェクト・データもMIDIの作成段階でモニタリングできますが、私は、Contentsウィンドウにすべてのパラメータを設定して、エフェクトもそこから送信する方法を選びます。

次に私が進むステップは、3Dパターンの構成と配置です。MIDIデータの作成を始めるときに、私は3Dポジショニングの対象となる3Dトラックを念頭に置いています。今からこれを行ってみましょう。ポジショニングは微妙なエフェクトとなる場合があるため、対象となるトラック以外の他のすべてのトラックがミュートになっていることを確かめます。トラックに多くの高周波が含まれることはポジショニングにとって最適なことなので、この例では、衝撃音のトラックを選択し、円形パターンをペーストしました。このパターンのデータの長さはバー約8本分なので、これを3度ペーストして、移動が曲の長さ分(バー約20本の長さ)だけ続くようにしました。

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以下のようにすべてのデータ・ポイントが1つのID番号に設定されていることを確認します。

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次のステップで、3Dパターンが正しくトラックに割り当てられていることを確認します。これを確認するには、トラックビュー上部にある"Edit 3D Patch"を選択して以下のウィンドウを表示します。

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3Dが設定できたので、オーディオ・ストリーム・データを曲に追加する作業に集中できます。まず、ライブラリにあるオーディオ・データを"Contents"ウィンドウの適切な位置にコピーします。

"Contents"ウィンドウのAudioタブにペーストされたオーディオ・データは、オーディオ・トラックに貼り付けることができます。オーディオ・トラックの任意の場所を右クリックして、"Add Note Event"のIDを選択することでオーディオ・データを再生するノートが挿入されます。ノートの開始ポイントは、曲の中に正しく置かれるように調整できます。

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すべての設定ができたら、シーケンサでMIDIノート・データを最終チェックし、編集し直したファイルをもう一度リプレースすれば、トラックのミキシングを始める準備ができます。3Dポジショニングで曲をわずかに修正したので、ATS-MA7-SMAFでミキシングするとよいでしょう。最終ミキシング(私の場合、いつでも携帯電話のスピーカー・システムでミキシングします)が終わったら、ファイルをSMAFファイルとしてエクスポートします。。

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最後にもう1つ作業が残っています。新しく作成した音色や"Contents"ウィンドウで加えた微調整を、将来の使用に備えてライブラリに保存しておきましょう。

私のやり方をまとめると次のようになります。
  1. ベーシック・ライブラリ/プロジェクトを開く
  2. シーケンサ・テンプレートを開く
  3. MIDIファイルを制作する
  4. MIDIファイルをATS-MA7-SMAFにインポートして新しいコンテンツ・ファイルを作成する
  5. シーケンサとATS-MA7-SMAFを繰り返し操作し、MIDIデータに磨きをかけエフェクトを適用する
  6. コンテンツ・ファイルの音色を微調整する(良いものを必ずベーシック・ライブラリに保存する)
  7. ATS-MA7-SMAFの作業に移る
  8. 対象のトラックに3Dポジショニングを挿入する
  9. オーディオ・データをライブラリからコンテンツにコピーしてオーディオを追加する
  10. 最終的にMIDIノートとイベント・データを調整する
  11. MIDIファイルをリプレースする(ダイアログではすべて"Retain"を選択する)
  12. ATS-MA7-SMAFで最終ミキシングする
ダウンロード用に以下のサンプル・ファイルを用意しました。気に入った音色バンクやその他のデータがあれば、自由にお使いください。

TheWholeEnchilada.m7p - この記事で紹介したプロジェクト・ファイル(ライブラリを含む)

TheWholeEnchilada.m7p
Download

TheWholeEnchilada.mid - MIDIファイル

TheWholeEnchilada.mid
Download

TheWholeEnchilada.mmf - SMAFファイル

TheWholeEnchilada.mmf
Download

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Copyright(c) 2008 Yamaha Corporation. All rights reserved.
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