波形拡張機能はMAでは比較的新しい機能ですが、サンプリング合成一般はユーザにとっては目新しいものではないかもしれません。ご推察のとおり、MAシンセサイザのアーキテクチャは標準的なものであり、他のサンプリング・シンセサイザの仕様を踏襲しています。拡張されたPCM音色を完全に活用するために理解しておく必要のあるメモリ使用量やソース波形のビットレートおよびサンプリングレートに関する、いくつかの特別な詳細事項があります。Voice Editウィンドウの概要から始めて、主要な機能を説明していきます。
2. 波形の割り当て
PCM音色波形として使用するための波形は、最初にVoice Waveリストに登録する必要があります。Voice Waveリストはユーザ・スロットは、”Voice”タブを選択して、”Voice Wave”ラジオ・ボタンをクリックすると表示されます。LibralyウィンドウのVoice WaveリストにはPCM波形を格納するための66個のユーザ・スロットがあります。任意の空きセルを右クリックすると、”New”メニューが表示されます。以下は、PCM音色ライブラリの新しい波形を追加するために知っておく必要のある情報です。
- - モノファイルのみ。
- - 読み込み後の最大サイズは16KBです(PC上のファイルのプロパティを参考にしてください)。
- - サンプリング・レートは自由に選択できます(1.5k〜48kHz)。
- - ビット数は"Preference Settings"に依存します。
ライブラリはメモリの制限がないPCに格納されていることを忘れてはなりません。MA-7で使用できる音色バンクのサイズ制限を知っておく必要があります。また、MA-7 SMAFファイルで使用できるPCM音色のサイズは、MAチップのRAMサイズに依存するため、これも知っておく必要があります。PCM音色に利用可能な波形は、MAチップ上のROMにいくつかあります。これらの波形は、RAMを占有することはないので、自由に使用することができます。Voice WaveリストのWave ID66〜127にも波形があります。これらの波形は、汎用の楽器波形の集まりです。しかし、これらをPCM音色に使用した場合、独自に読み込んだ波形のようにRAMを使用します。
3.エレメントの選択
設定されているエレメントの数に応じてエレメント・タブが表示されます。エレメント・タブに表示されるすべてのパラメータは、エレメントそれぞれに設定する必要があります。ここで色分けが役に立ちます。編集したいエレメントが、再生する鍵盤に対応していることを確認してください。
4.エレメントのパラメータ編集
エレメント・タブをクリックすると、そのセクションが前面に表示されます。このセクションに表示されるすべてのパラメータ値は、選択したエレメントに固有です。それらのパラメータを見ていきましょう。
ほとんどのパラメータは、MA-3またはMA-5音色エディタでなじみのあるものですが、特筆すべきいくつかのポイントがあります。
- エレメント・タブを右クリックすることによって、パラメータ・セット全体をエレメント間でコピー&ペーストすることができます。この機能を利用した場合は波形もコピーされるということに注意してください。Border Noteはそのまま変わりません。
- Fsは、割り当てた波形の周波数を示します。波形を割り当てるときに、これが実際にはソース波形のサンプリング周波数であることがわかります。MA-7は、サンプリング周波数を変えることで、さまざまなピッチを作り出します。再生できる最大周波数は48kHzです。したがって、たとえば24kHzのサンプリング・レートで波形を割り当てた場合、元のピッチより1オクターブ上まで再生できます。波形のサンプリング周波数が12kHzの場合は、元のピッチより2オクターブ上まで再生できます。つまり、Fsの値と割り当てた波形の元のピッチの両方が、各エレメントの再生可能な範囲を決定する要因となります。
- KSOは、キー・スケール・レベル(KSL)のオフセットです。通常は、KSLでは、低い音から高い音になるに従い音量を下げていきます。KSOを調整することにより、各エレメントでのKSLをより効果的に使用することが出来ます。
- LPはループのスタート・ポイントで、EPはエンド・ポイントです。
- Key Followボックスをオンにすると、音の高さに追従してフィルタのカットオフ周波数が変化します。音程が高いほど、カットオフ周波数も高くなります。